『火の柱』はアントニー・チューダーの代表的な大作です。それだけに指導者もダンサーもそのディティールを崩さないようにとても気を使います。

本音と建前の葛藤、人間の奥底に渦巻く欲望、男と女など人間的なドラマが次々に展開され形作られていくこの作品は、それぞれが只動くのでは無くしっかりと演じることが必要です。それは止まっている時も例外ではなく、演じ続けることにより上に掲載している写真のような空気が生まれます。

通し稽古後も細部まで熱心に指導するアマンダ・マッケローさん。ダンサーとしても輝かしい経歴をお持ちですが、指導者としても超一流です。気取らずとても気さくで周囲への敬意と気配りを忘れません。おかげで長時間の集中を必要とするリハーサルにも自然と良い雰囲気が生まれ、ダンサーにも熱が入ります。