「N.N.N.N」キャスト決定!
前回ご紹介した安藤洋子さん、島地保武さんのワークショップを経て、「N.N.N.N」に出演する4人のダンサーが決定しました。
友杉洋之、川島治、吉瀬智弘、愛澤佑樹です。
今回はこの4人に、作品に対する想いやリハーサルの様子について話を聞いてみました。
「N.N.N.N.」はどのような作品ですか?
友杉 昔、鈴木稔先生に連れて行ってもらった公演で上演されていたのが「N.N.N.N.」でした。舞台上で1人のダンサーが何となく動き始め、それがいつの間にか4人になる。不自然すぎるくらい自然な4人の動きを見ているうちに、瞬きもできないぐらいに集中させられて、それが心地よくなって来た瞬間に突然終わり、拍手をしながらとても熱くなったのを覚えています。
川島 「N.N.N.N.」はダンサー4人によるインプロヴィゼーション(即興)のようで無秩序の動きの連鎖に見えます。でも実際には、4人の関係性に確かな秩序があり、一人一人の動きにも明確な身体的理由があるんです。
吉瀬 初めて観たときは衝撃を受けました。意外と長いし、難しい。引き込まれるかっこよさがあります。
安藤さん、島地さんとのリハーサルはいかがですか?また、リハーサルも進み、手ごたえはありますか?
友杉 それぞれのダンサーに今何が必要か見極めて、いつもとことん付き合ってくれるおふたりに感謝しています。踊りが大好きで大切にしているんだな、というのがとても伝わってくるリハーサルです。
川島 元ザ・フォーサイス・カンパニーの第一線で活躍し、なおかつ「N.N.N.N.」を踊ったことがあるおふたりにリハーサルを見ていただけるのはとても幸せです。
吉瀬 今はもう振り付けが体に入り通し稽古をしています。でもそこからクオリティーを上げるのが難しい。体の重さを感じ、相手に興味を持ち、時に驚かし、いかに自然体でいれるか。僕たちにとって、とても貴重な時間です。
愛澤 常に発見、吸収、チャレンジの繰り返しです。発見があり、それを吸収すると「もっとできるのでは?」という欲が出てくるので、それをチャレンジする。その繰り返しです。毎回のリハーサルで、自分が着実に成長しているのがわかるので、本番ではどんなパフォーマンスができるのかとてもワクワクしながらリハーサルをしています。
「N.N.N.N.」を初めて観るお客さまも多くいらっしゃると思います。見どころを教えてください。
川島 作品の見方は人それぞれですが、クラシックバレエとは全く違うように見えて、その根本は同じなのだと思っています。このようなことを意識しながら作品を観るのも、一つの面白さだと思います。
吉瀬 一人一人の動きを追っても面白いし、4人をひとつとして見るのも面白い。色々な見方を楽しめる20分になると思います。
愛澤 その時、その時間、その場所でしか味わう事ができない空気の流れ、ダンサー達の息づかい、間合い、遊び、そして重力を感じていただけたら嬉しいです。
3月公演に向けて、意気込みを聞かせてください。
吉瀬 リハーサルを重ねるにつれて自分の体が変わっていくのを少しずつ感じています。本番はどうなるか自分たちでもわかりませんが、達成感や喜びが待っていると信じて全力で楽しみたいと思っています。
愛澤 とにかく人を観察する、そして自分に興味を持つ、ということを徹底したいです。
ありがとうございました!
The lighting is simple, and Thom Willems music is barely audible.
(照明はシンプルで、トム・ウィレムスの音楽はほとんど聴こえないくらいだ)
ダンス専門誌のDance Europeがかつてそう評したとおり、照明や音楽の凝った演出に依存しない本作。だからこそ、ダンサーの動きやそこから生じる音、そして呼吸に圧倒的存在感が宿るのです。
4人が織りなすフォーサイスの世界に期待しましょう!
さて、「N.N.N.N.」に続いて、元ニューヨーク・シティ・バレエ団のベン・ヒューズさんによるバランシン2作品のリハーサルも本格的に始まっていきます。
リハーサルの様子はブログでもお伝えしていきます!お楽しみに!
チケット情報は、3月公演ページにて!