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シンデレラ主役キャストQ&A

今回のブログでは、Twitter及びInstagramで皆さまからいただいた質問に主演ダンサー4人がお答えします!

 


主演が決まり、どのような気持ちでしたか?

 

渡辺 久しぶりの上演が決まり、シンデレラを踊ることになり素直に嬉しかったです。バレエ団で初主演させていただいたのも、ドイツ、カールスルーエでの在外研修から帰国して最初の舞台もシンデレラでした。個人的に特別で思い出もたくさんあります。体力的にハードな作品ではありますが、楽しみな気持ちでワクワクしました。

 

塩谷 貼り出されているのを見て、まずは驚きました。シンデレラには入団して初めて出演するので、どういう感じになるか不安もありつつ嬉しく思いました!

 

池田 ここ最近はほぼ毎回起こることなのですが、配役を知らされた瞬間から役と作品の重みに対する責任感が自分の中で再構築されていくのを感じました。
責任感を楽しさに変えるのが自分の踊りのエネルギーだと思っているのでその現象がまた今回もしっかり起きたことが嬉しかったです。

 

髙谷 とてもびっくりしましたが嬉しかったです。

 


一番好きな場面はどこですか?

 

渡辺 最後に王子様と階段を上がるところ。

 

塩谷 リハーサルをやるごとに、いいなぁと思うシーンはたくさんあります。中でもお城の舞踏会に行き王子様と出会うシーンが好きです。

 

池田 場面でいえば王子の登場からシンデレラが登場するまでの本当に何気ないお城の日常が垣間見えるところです。この鈴木稔版「シンデレラ」では大臣や王子の友人を始めとした近しい人々と王子とのくだけたやり取りが細かく入っているのですが、それが僕には王子が王子であるという当たり前な現実を忘れて意図せず1人の青年に戻ってしまう貴重な一瞬に思えました。シンデレラとの対比に見えるからかもしれませんが、その日常に身を置いている場面がとても好きです。

 

髙谷 馬に乗って靴の持ち主を探す旅に出るシーンです。つい笑いそうになってしまいます(笑)

 

 


「シンデレラ」といえばプロコフィエフのドラマチックな音楽も魅力の一つだと思います。皆さんは、どの場面の音楽が好きですか?

 

渡辺 まさにシンデレラという曲、ワルツはシンデレラが魔法にかかったように音楽で踊らされてしまうような気持ちになります。あとはグラン・パ・ド・ドゥの冒頭、登場する時の音楽も好きです。賑やかな舞踏会からガラッと雰囲気が変わり、まさにシンデレラの夢のような世界に連れていかれる気がします。

 

塩谷 好きな音楽はたくさんありますが、1幕最後の舞踏会に行くワルツは、本当に音楽も一緒に舞踏会にいくようで、気持ちがワクワクします。王子様とのパ・ド・ドゥのアダージオも、聴いているだけでうっとりするようなメロディとともに王子様と踊れるので好きな場面です。

 

池田 やはりシンデレラでは一番有名なワルツの曲です。時間に急かされているような、でも何だか夢見心地にいるような不思議な感覚にさせてくれます。

 

髙谷 シンデレラの魔法が解ける時の音楽が好きです。切迫した雰囲気に良く合っていると思います。

 

 


シンデレラの作品の中で、好きなキャラクターは何ですか?また、踊ってみたいと思っていた役はありますか?

 

渡辺 これはあくまでも鈴木稔版に限りですが、好きなキャラクターは継母です。シンデレラに対しては意地悪をしますが、どこか憎めないと言うか、愛すべき…と言うか。最後いつも良かった…と思ってしまいます。
シンデレラ以外では妖精、娘たち、小さなお友達を踊ったことがあります。どれも好きですが、特に妖精は何度やっても踊りたくなります。ダイナミックな動きへと変化していき、最後に全員がジャンプして舞台を横断したり、エネルギーで溢れていて音楽を全身で浴びるような…。群舞の踊りでありながら個々が輝ける振付が好きです。
挑戦、という意味では姉妹をやってみたいです!

 

塩谷 好きなキャラクターは、ねずみさんです。とにかくかわいくてついつい見ちゃいます!踊ってみたいと思うのは姉妹です。

 

池田 残念ながらこのバージョンでは女性が演じますが、圧倒的に姉妹です。

 

髙谷 臣下をやってみたいです。1人忙しなく動いているのが面白いです。

 

 


「シンデレラ」も独創性のある演出ですが、演出の鈴木稔さんはどんな方ですか?いつもどんなことを指導されますか?

 

渡辺 稔先生の演出は「家族愛」をテーマにしていることが多く、最後に心温まる演出となっています。そしてよく見ていると最初のサラッと起きていた出来事も実は最後で繋がっているという細やかな演出もされています。何回見ても新たな発見があり、より人間関係が見えてくる面白さもあります。それから、ステップの音の取り方に稔先生の特徴が出ていると思います。メインメロディだけではなく、その裏の音まで先生は大切にされていて、その裏の音で振りがつけられていたり。先生の振付によって様々な音が聞こえてきたりします。

 

塩谷 初めてドラゴンクエストを踊ったときから、先生の頭の中はどうなっているのか、どうやったらあんなすごい作品を創り出せるのか、と常々思っています。
いつも元気でパワフルで、色んなジャンルの知識が豊富で、厳しい部分もありつつ、おもしろいことも言ってくださったり、リハーサルでは毎回的確なアドバイスをくださいます。

 

 

池田 稔さんはいつだって稔さんです。自分の創作へのスタイルを変えない自信があるからこそ物を作れるのだなと感じます。ドラクエやくるみの時もそうですが、鈴木稔版で一番重きが置かれるのはその役の心情をいかに自然に効果的に観客に伝えられるかなんだと思いますし、リハーサルでも主役の僕らに対する指導ではそこが主になっていると思います。

 

髙谷 猫とバイクが大好きな方です。とにかく引き出しがとても多いので、たとえ同じ役でもそれぞれの個性に合うように導いてくれます。

 

 


役作りで意識していることはありますか?

 

渡辺 鈴木稔版のシンデレラは、姉妹達に意地悪されたりしていても前向きで優しい心を持ち続けることができるのですが、私は演じている中で辛いことが続くと気持ちは前向きどころか絶望といえるほど悲しくなり過ぎてしまって。シンデレラが気持ちを切り替えられる小さなキッカケを見つけたり、作っていくことで、しっかりとシンデレラ像を作りあげたいです。

 

塩谷 ミストレスの恵美先生から、シンデレラが姉妹やお母さんからいじめられるのは日常茶飯事だと思うから、いじめられるときに悲壮感が漂いすぎないようにとアドバイスをいただいたので、そこの加減をやりすぎないように意識しています。ついつい素になってしまうときがあるので、できるだけ自然なお芝居ができるようにと意識しています。

 

池田 王子と一言にいってもバックグラウンドがそれぞれ違うのでそこを考えるようにしています。バレエ団の演目でいえば「くるみ割り人形」の王子よりも「シンデレラ」の方が完成された王子なんだと思っています。「くるみ割り人形」の王子が冒険を通じてクララと共に成長するのと違い、シンデレラの王子はどこか最初から相手を包む風格と包容力がある…そして元からそんな人物だからこそ周りの臣下も急であてのない靴の持ち主探しに真剣に付き合ってくれたのかな〜とか妄想しています(笑)

 

 

髙谷 やはり王子なので品のある所作や踊りを心掛けています。あとは頭の中で台詞を喋るようにすると身体が自然と動きます。

 

 


作品の中で、「自分のココを見て!」というところを教えてください。

 

渡辺 プロローグです!あっという間の決して長くないシーンなのですが、様々なことが起きていて、これから始まるお話にすべて繋がっていきます。それぞれの登場人物みんなにぜひ目を凝らしていただきたいです。

 

 

塩谷 王子様と出会い、一緒に踊る場面ですかね…。王子様と踊れてドキドキワクワク♡な気持ちで演じています!

 

池田 重複するようですが、やはりストーリーでは見えない普段の王子と人々との関係を意識した演技を見ていただきたいです。お城で普段どう過ごしているかによって王子の印象と味付けは変わってくると思っているので、髙谷くんの王子とも比較しながら違いを楽しんでもらえたら幸いです。

 

髙谷 なかなか難しいですけど、王子と各人物との関係性の作り方などを見てくれたら嬉しいです。

 

 


もし本当にお姫様や王子様になったら、なにをしたいですか?(王子役が王子になったらだけでなく、王子役の方がお姫様になったら……でもいいです!)

 

渡辺 ふかふかな大〜きなベッドで寝たいです(笑)

 

塩谷 舞踏会に行きたいです!あとは、執事の方になんでもしてもらいたいですね(笑)

 

池田 とりあえず王子になったらすぐに馬で城を一周して小高い丘からヒヒーンと馬を鳴かせてみたいですね。お姫様になっても馬車はやっぱヒヒーンと乗りたいですね。

 

髙谷 王子様になったら好きなときに好きなだけ美味しい物を食べ、好きなときに好きなだけ寝ます。お姫様になっても同様です(笑)

 

 


毎日リハーサルだと身体の疲労があるかと思いますが、どのように整えていますか?

 

渡辺 あまりケアとかをマメにしないタイプでしたが、鍼治療には定期的に行くようになりました。日々のケアとしては、湯船にしっかり浸かること、睡眠をしっかり取ることです。

 

塩谷 ゆっくりお風呂に浸かり、できるだけ早く寝ることです。

 

池田 これは僕が特殊なんだと思うので参考にはならないと思いますが、中途半端に踊るほど疲労が溜まるので常に300〜400%で踊るようにしています。毎日踊り続けるにはテンションのキープが大事だと思っているので!

 

髙谷 疲労回復に良い食べ物を食べ、しっかりと湯船に浸かってたくさんマッサージやストレッチをします。

 

 


意識して行っているストレッチやトレーニングはありますか?

 

渡辺 作品毎に自分の課題が次々出てくるので、トレーニングというよりか普段のレッスン、特にバーの時間にその課題にひたすら取り組むようにしています。背中や腕の使い方について取り組むことは多いですね。

 

塩谷 毎朝、レッスン前に軽く筋トレをします。あと月に1回はピラティスに通っています。

 

池田 実は僕は背骨が普通の人より弱く、すぐにその周辺が固まったり痛くなったりするので、踊り終わった後は小まめに腰周りの筋肉のケアをすることを心がけています。

 

髙谷 特にないです。

 

 


お稽古のときや本番前に決まって行うルーティーンはありますか?

 

渡辺 なんとなく早めにスタジオ入り、劇場入りするのが好き、安心するというのはずっと昔から変わらないことですが、それくらいかもしれません。早く来るからといって特別な何かをするわけでもなく、ただゆっくりマイペースにいます。その時間がないとソワソワしてしまいます。

 

塩谷 私は本番前に舞台前方のセンターを両手で触ってお祈りします。

 

池田 よく人と喋ること!そして笑うこと!(笑)それによっていつものリズムを崩さず踊りに入れる気がしています。

 

髙谷 本番前は気持ちを落ち着かせるためにイメージトレーニングしながら舞台上をぐるぐる歩き回ってます。

 

 


皆さまからいただいた質問はここまでです!最後に意気込み、お客様へメッセージをお願いします。

 

渡辺 久しぶりの上演となる「シンデレラ」、私自身もとても楽しみにしています。SDBのシンデレラは、登場人物も分かりやすく描かれていて、思わずクスっと笑ってしまうシーンから涙がホロリと出てしまうシーンも。心優しいシンデレラに起きた奇跡、お客様も一緒に魔法がかかったような世界観を楽しんでいただけるよう努めたいです。
今回は両日初役が多いキャスティングですが、それぞれに違いがあって、刺激し合い、話し合ってリハーサルをしています。ぜひどちらの日も楽しんでいただけたらと思っています!

 

塩谷 私は入団して初めてのシンデレラとなりますが、楽しんでいただけるように精一杯努めます。SDBオリジナルのシンデレラ、とても素敵な演出、作品になっています。バレエ団一丸となって頑張りますので、ぜひたくさんの方にお越しいただきたいです!よろしくお願いいたします!

 

池田 鈴木稔版「シンデレラ」はバレエ団としても久々の上演となります。共に踊ってくださる渡辺恭子さんとはもう何回か舞台を一緒にして絶大な安心感がありますので、今回の初役への恐怖は全くありません!まず一番に自分がバレエを楽しみ、そしてそれを共に踊る仲間やお客様にシェアしていくスタイルは崩さず、素敵な舞台を提供できたらと思いますので、ぜひ観にいらしてください!

 

髙谷 初めてのシンデレラの王子で試行錯誤の日々ですが、皆様に良い舞台を届けられるようにがんばります!

 

今回の質問募集では、この他にも多くの質問をいただきました。一部をInstagramでもお答えしましたので、ぜひ合わせてご覧ください。

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