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キャストインタビュー【スコッチ・シンフォニー】塩谷綾菜

来週末に公演を控えた「The Concert」。

本公演では、ジェローム・ロビンス振付の2作品に並び、同じく20世紀バレエを代表する振付家ジョージ・バランシンによる「スコッチ・シンフォニー」も9年ぶりに上演します。

「スコッチ・シンフォニー」は、バランシンがニューヨーク・シティ・バレエを率いてスコットランドのエジンバラ・フェスティバルに訪れたのをきっかけに振り付けられた、スコットランドの情景が感じられる作品です。

作品に登場する女性ダンサーがロマンティック・チュチュを着ている中、唯一、スコットランド風の衣裳に身を包み軽快なステップを魅せる“スコッチ・ガール”。

今回のブログでは、9月23、24日の両日ともにスコッチ・ガールを踊る塩谷綾菜に話をききました。

 


今回踊るスコッチガールはどのような役なのでしょうか?

「スコッチ・シンフォニー」は特にストーリーがあるわけではないので、スコッチガールとしての役どころもこれといってありません。
強いて言うならば、第一楽章で女性群舞の方々とは一人だけお衣裳が異なり、どちらかというと男装に近い印象を受けました。
踊りも軽やかなステップに力強い動きを求められるので、勝手に強い女性をイメージしています。

 

振付もジャンプが多くハードな印象があります。このブログを読んでくださっている方の中にはバレエをやっている方も多いと思うので、踊る上で意識していることなど教えていただけますか?

私もジャンプはあまり得意ではないので苦戦していますが、ジャンプに限らずポアントワークはやはり足裏の使い方がとても大事だと思います。
特に早い動きのときは、床を足裏でいち早く捉え、そして重心の移し替えがどれだけ正確に、スムーズにできるかが重要だと感じています。

 

塩谷さんは「ウェスタン・シンフォニー」や「セレナーデ」等、これまでバランシン作品を踊ってきていますが、それらと今回の「スコッチ・シンフォニー」とで似ている点などあるのでしょうか?

バランシン作品は、今まで踊ってきた作品全てに共通して「ハード」です。
音楽のスピードもそうですし、男女関係なく踊りの中に高度なテクニックが組み込まれていたり、身体から溢れるエネルギーが必要とされる作品が多いと感じています。

ベンさんのクラスでは、とても早い音楽に合わせた動きをしたり、ジャンプのアレグロが多かったり、音の取り方や身体を大きく使うことについて指導いただいたりしています。
バランシン作品を踊る上で最も重要なことが全てクラスに組み込まれているので、やはり作品の中だけではなく日頃のクラスレッスンからそういった取り組みが必要なのだと実感しています。

 

スコッチ・ガールは、スコットランドの民族衣装のような衣裳が魅力的ですよね。

トゥシューズも赤いので、マジックで赤く塗らなくてはならないのですが、これが大変で(笑)
「ウェスタン・シンフォニー」を踊る時もポアントを黒く塗りつぶすのですが、なるべく楽をしたいので極太の黒色マッキーを買い、リボンは塗らないで済むようにあらかじめ黒色のリボンを購入しています。今回は赤色なので・・・極太の赤色のマッキーあるかなぁ・・・(笑)

 

裏では地道な作業があるのですね。トゥシューズに色を塗るとなると、あらかじめ用意しておく数なども考えておかないと足りない!もっと塗らなきゃ!なんてことになってしまいそうです。

そうですね。できるだけポアントを無駄にしないよう、1〜2足で、これだ!と覚悟を決めて用意しています。塗ってしまうともう他には使えなくなってしまうので・・・
あと「ウェスタン」では、黒色に塗ったポアントをベージュタイツの上から履くと、タイツが真っ黒になってしまうので毎回困るんです(笑)

 

表からはなかなかわからない貴重な裏話をきけました(笑)そんな苦労もある色付きトゥシューズにも注目していただきたいですね。
では最後に、お客様にメッセージをお願いします。

「スコッチ・シンフォニー」は、ストーリーはなくてもどこかストーリー性を感じられる作品です。
観てくださる皆さまがご自由に想像を膨らませ、何か感じていただけたら嬉しいです!
 


久しぶりの上演となる「スコッチ・シンフォニー」、お楽しみに!

「The Concert」
2022年9月23日(金祝)・24日(土) 東京芸術劇場
チケット好評販売中!
公演情報はこちらから

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