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Dance Speaks 2024 作品紹介「ワルプルギスの夜」

ニューヨーク・シティ・バレエ創設者かつアメリカンバレエの⽣みの親である巨匠振付家ジョージ・バランシンによる「ワルプルギスの夜」。

もともとは1975年パリ・オペラ座によるオペラ「ファウスト」のバレエシーンとして振り付けられ、独立したバレエ作品としては1980年にニューヨーク・シティ・バレエ団により初めて上演されました。
スターダンサーズ・バレエ団では2012年に初演し、今回7年ぶりの再演となります。

 

©Hasegawa Photo Pro.

 

オペラ「ファウスト」の中では、「ワルプルギスの夜」のシーンは最終幕冒頭にあり、悪魔メフィストフェレスが美女たちの宴にファウストを連れてくるという場面が描かれます。

(ドイツでは、4月30日の日没から5月1日未明にかけての夜を「ワルプルギスの夜(Walpurgisnacht)」といい、魔女たちがブロッケン山で大規模な宴を行い、春の到来を待つという言い伝えがあります。)

バレエ「ワルプルギスの夜」は、オペラのそのシーン自体を描いたものではなく明確なストーリーはありませんが、この宴のお祭り騒ぎの雰囲気が土台となっています。

 

©Hasegawa Photo Pro.

 

バランシンが残したとされる有名な言葉のひとつに “Ballet is Woman.(バレエとは女性である)”というものがありますが、「ワルプルギスの夜」に登場する女性ダンサーは24人。(男性ダンサーは1人)

 

●プリンシパル(男女カップル)
●女性ソロ(1人)
●ソリスト(2人+4人)
●群舞(16人)

 

という構成なのですが、プリンシパルから群舞にかけて、白~薄紫~濃紫へと美しいグラデーションをなす衣裳が特徴です。

 

©Hasegawa Photo Pro.

 

オープニングから、パ・ド・ドゥ、バリエーション、フィナーレまで、バランシンならではの音楽と一体となった振付に注目ですが、特にプリンシパルの女性ダンサーが踊る2つのバリエーションは大きな見せ場となっています。テクニックだけではなく、タフさも求められる役どころです。

 

そして「ワルプルギスの夜」最大の見どころがフィナーレ。
総勢24人のダンサーが髪を振り乱しながら踊る様子は、作品の空気を一変し本当に魔女たちの宴を思わせます。

 

 

 

ぜひ劇場でお楽しみください。

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