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Dance Speaks 2024 作品紹介「Malasangre」

ネザーランド・ダンス・シアター、ロイヤル・フランダース・バレエ、チューリッヒ・バレエ、シュツットガルト・バレエ等、多くのバレエ団、ダンスカンパニーから委嘱を受けている世界注目の振付家、カィェターノ・ソト。

 

©Hans Gerritsen

 

彼が、ラ・ルーペという名で知られるキューバの歌姫、グアダルーペ・ビクトリア・ヨリ・レイモンドへのオマージュとして振り付けたのが「Malasangre」。タイトルの「マラサングレ」は、スペイン語で“悪い血”を意味します。

 

 

ラテンの女王と称されたラ・ルーペ。
そのエキセントリックで挑発的なありさまは、当時のキューバの独裁者フィデル・カストロから目障りだと思われたほどだったといいます。キューバからアメリカに移住したのちに大きな成功を収めたラ・ルーペは、アーネスト・ヘミングウェイ、ジャン・ポール・サルトル、マーロン・ブランドといった著名人に愛されました。

 

一方、舞台上での華やかなパフォーマンスや成功とは相反する繊細な感情の持ち主だったラ・ルーぺは、理不尽な先入観や偏見に悩まされることも多く、晩年はニューヨークでの貧しい生活の末に小さなアパートでひとりで亡くなりました。
「Malasangre」は、そんな彼女の成功の裏に隠されたダークな部分/ネガティブな感情に焦点が当てられています。

 

スターダンサーズ・バレエ団が「Malasangre」を初めて上演したのは2022年3月。

神戸に拠点を置く貞松・浜田バレエ団との共同制作により日本初演を果たし、スターダンサーズの公演に貞松・浜田バレエ団のダンサーが、貞松・浜田バレエ団の公演にスターダンサーズのダンサーが出演したことでも話題となりました。
(今回もダンサーの交換出演が予定されています。詳細は決定次第ご案内します・・・!)

今回は2度目の上演ということになりますが、初演時より曲数を増やしての拡大上演となる予定。振付指導の新井美紀子さんのもと、初演キャストに初出演のダンサーも加わり、前回よりもさらにエネルギッシュなステージをお届けします。

 

2022年公演のカーテンコールより。新井美紀子さんは中央。

 

 

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