DQバレエキャストインタビュー:黒の勇者
バレエ「ドラゴンクエスト」の物語は、ふたりの勇者を中心に描かれるオリジナルストーリー。
その勇者の片方、「黒の勇者」を演じる池田武志(5/12)と髙谷遼(5/13)へのQ&Aをお届けします。
まずは、『黒の勇者』に配役されたときの気持ちを聞かせてください。
池田 バレエ「ドラゴンクエスト」のDVDで、長瀬伸也さんが踊る黒の勇者を何度となく観ていました。SDBに入団する前からぜひ踊ってみたいと思っていたので、今回とても嬉しく思っています。
髙谷 バレエ「ドラゴンクエスト」には、スクール時代に出演させていただいたことがあり、その頃から黒の勇者がカッコいいなと思っていました。いつか演じてみたいと思っていた役なので、キャスティングされとても嬉しいです。
心情の変化など、演じるのが難しい役どころかと思います。
池田 演出・振付の鈴木稔さんからは、幼い頃に両親と引き離されて魔王に育てられ、人間的な感情がどこか欠落してしまった黒の勇者が、王女や白の勇者と出会うことでどう変わっていくのかというストーリーを細かく教えていただきました。今は、それを自分なりにどう演じるか考えています。
髙谷 黒の勇者の一味である「魔王の兵士たち」へは、感情を持たない人形のように踊るようにと稔先生が指導していたので、黒の勇者は彼らのように冷徹になりすぎず、人間らしい感情も見せられるようにと努力しています。
『黒の勇者が好き』という声も多く聞かれ、キャラクターのファンはたくさんいらっしゃるようです。
池田 多くの方が黒の勇者を好きだと言ってくれる理由は、彼が普通のヒーローではなくダークヒーロー的な要素があり、そこに惹かれるからなのだと思っています。皆さまの期待を裏切らないような強さとかっこよさを合わせもった黒の勇者を演じられたらいいなと思っています。
バレエ「ドラゴンクエスト」の中で、一番好きなシーンはどこですか?
池田 黒の勇者のテーマである『心情の変化』が一番集約されているのが王女とのパ・ド・ドゥだと思います。ダンサーとして、そのシーンをいかに上手く演じられるかという挑戦的な意味でも気に入っている場面であり、気にしている場面でもあります。
髙谷 仲間の全員が集まり共に魔王と戦うラストバトルの場面があるのですが、とても盛り上がりるので一番好きなところです。
バレエ『ドラゴンクエスト』の魅力のひとつは、なんといってもその音楽です。バレエで使われる音楽の中で、最も好きな音楽は何ですか?
池田 最初に流れる序曲もドラゴンクエストならではの曲なので鳥肌が立つくらい好きなのですが、終盤、白の勇者と仲間たちがそれぞれの道を進んでいくシーンの音楽が、物語の続きを連想させてくれるかのようなワクワクを与えてくれるのでお気に入りです。
髙谷 魔王と黒の勇者が最初に王女を攫うシーンの音楽です。その音楽で、場面の雰囲気がガラッと変わるんです。
一緒に踊る白の勇者、王女とは役作りについて話し合いをしたりするのですか?
池田 僕も、白の勇者を踊る林田翔平さんも初めての役なので、今までどう演じられてきたのかを共に考え、ディスカッションをすることもあります。王女役の渡辺恭子さんは3人の中で唯一の経験者なので、いろいろと教えてもらっていて、僕らをガイドしてくれる頼もしい存在です。
髙谷 白の勇者の加藤大和くんは前回もこの役を演じているので、いろいろ教えてもらいながら王女役の荒蒔礼子ちゃんを含め3人で話し合いながら演じています。
バレエ『ドラゴンクエスト』をどういう人たちに観て頂きたいですか?
池田 まずは、ドラゴンクエストシリーズのゲームのファンの方々です。生のオーケストラでドラゴンクエストの音楽が聞けるだけでもとても迫力があるので、ぜひ音楽聴きがてらでも観に来ていただきたいですね。ドラゴンクエストのゲームは知ってるけど「バレエでドラクエってどういうこと?」と興味を持ってくれた方たちには、そのままの気持ちで観に来ていただけたら、期待通りのものをご覧いただけるのではないかと思います。
髙谷 老若男女、すべての方々に観に来ていただきたいです。
最後に、ブログ読者の皆さまへメッセージをお願いします。
池田 通常のバレエとは違い、よりスペクタクルで、よりファンタジーのあるストーリーなので、小さなお子さまでもバレエを観たことのない男の子たちでも映画のようなワクワク感を感じていただけると思います。ぜひ観に来てください!
髙谷 ドラゴンクエストは日本を代表するゲームの1つなので、普通のクラシックバレエとはまた違った世界を、ゲームファンの方にもバレエファンの方にも楽しんでほしいです。
バレエ「ドラゴンクエスト」
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